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インフルエンザウイルス

 インフルエンザウイルスは特に冬期から春にかけて、風邪を引き起こすウイルスの1つです。38°C以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの症状が突然発生して、周囲の方にも感染が急激に生じる傾向があります。よくある呼吸器感染症のウイルスと同じ、咳嗽・鼻汁・咽頭痛が見られます。ただ、乳幼児や高齢の方、基礎疾患があるかたでは、肺炎・脳症などの重症な合併症があります。

 とくにこどもでは、けいれん発作や意識低下が持続する「インフルエンザ脳症」の合併が心配になることがあります。インフルエンザ脳症は、インフルエンザウイルスの感染により脳や全身の急激な免疫反応が過剰に生じて意識障害となり、重篤な場合には命を落とす、後遺症を残す場合があります。脳症は早期発見による治療で死亡率が低下しましたが、早期のインフルエンザの治療で発症を減少するということは、エビデンスとしてありません。このため、早期の治療により「インフルエンザ脳症」の発症を予防はできないことが課題です

 

 インフルエンザの診断はご存じの通り、鼻腔からのぬぐい液で12時間以後に抗原検査を実施して判断します。まだ、同居家族にインフルエンザ感染者がおり、同様な症状がみられる場合には検査を実施せず「みなし陽性」として治療を行う場合もあります。

インフルエンザの治療は抗インフルエンザ薬(タミフル内服・ゾフルーザ内服・リレンザ吸入など)があります・

 

タミフル(オセルタミビル):内服薬(ドライシロップ、カプセル 1日2回5日間)

リレンザ(ザナミビル):吸入薬(1日2回5日間)

ラピアクタ(ペラミビル):点滴注射薬(1回点滴のみ)

イナビル(ラミナミビル):吸入薬(1回吸入のみ)

ゾフルーザ(バロキサビル):内服薬(顆粒、錠剤 1日1回1日間)

 

 これら5種類の薬の効果は、おおむねどれも同等と考えられております。年齢、全身状態、服薬状況などの症状に応じて医師の判断で対応しています。

 大事なことはインフルエンザワクチンの接種を実施すること、かかった場合でも、適切な治療を行うと同時に適切なホームケアが重要です。呼吸困難やけいれん、意識低下、顔色不良や異常行動などには、解熱して2日までは注意が必要であります。

 

 疲れが溜まっているときに、大人の唇に出ることも多い、ヘルペス。ヘルペスは様々なウイルスによって引き起こされますが、なかでも「単純ヘルペスウイルス」という種類のウイルスは、子供に感染すると唇に症状をもたらすことがあります。そこで今回は、子供の唇に出るヘルペスはどんな病気なのか、原因や症状、治し方などをご紹介します。

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